(2021/03/12)
第36回アメリカズカップの本戦がついに始まりました。開催地は、ディフェンダーであるチーム・ニュージーランドの本拠地ニュージーランド北島にあるオークランドです。
本サイトもアメリカズカップ本戦を取材する予定でしたが、新型コロナのおかげで、実現はかないませんでした。オークランドでのアメリカズカップ開催は、過去に2回あります。2000年と2003年に行われています。そして、2000年の大会では、今大会と同様、王者がNZ、挑戦者がイタリアでした。この時は5-0でNZが圧勝しています。

さて、3月10日にスタートした第36回大会本戦は、先に7勝したチームが優勝ということになります。本戦初日は2レースが行われ、この日は1勝1敗でイーヴンという結果となりました。素晴らしい開幕戦です。
この日の風は10~12ノット。それでもヨットの速度は時速100kmに迫る圧倒的なスピードでした。前回、アメリカ大会で競った艇は、今回とおなじくフォイリング艇でしたが、カタマランスタイルでまことに無様なデザインでした。しかし、今回のフォイリング艇(AC75)はモノハルになり、スタイルもそれこそF1マシンのように流麗なデザインになりました。

予選で敗れたアメリカチームが、もし優勝していたら、フォイリング仕様をやめて、以前のクラシックスタイルのデザイン(IACC艇)に変更すると表明していたのですが、残念ながら、アメリカチームは敗退してしまいました。最新鋭の技術とスタイルを選ぶか、昔ながらのモノハルセイリングヨットスタイルを選ぶか、好みが別れるところです。

さて、第36回アメリカズカップは、3月11日はオフで、翌12日から17日まで連続してレースが行われます。初日は互角の闘いを見せた両艇ですが、果たして、勝負の行方はどうなるのか。これまでも下馬評とまったく違うレースが展開されましたから、今日からのレースも熾烈を極めた闘いになりそうです。
