(2023.10.27)
航空機メーカーのBoom社は、超音速機Overtureの最新型機を、先日、英国のファーンボロー航空ショーで公開しました。量産型に準拠したデザインは、1960年代に戻ったかのように驚くほどコンコルドに似ています。巨大なデルタ翼、4基のアンダースラング・エンジン、細長い胴体などなど。
しかし、フランスとイギリスの設計者が世界初の超音速旅客機を開発して以来、60年の年を経て、Boom社はいくつかの技術革新を用意しました。複合材でできたOvertureは、従来型の尾翼を持ち、主翼はしなやかにねじれ、ミディアム・バイパスのターボファンエンジンはアフターバーナーの必要性をなくしました。アフターバーナーを使わないことは、燃料消費量にも貢献しています。Boom社はまた、エンジンを100%持続可能な航空燃料(SAF)で稼働させることで、カーボンニュートラルにも配慮しました。
このOvertureは、巡航速度マッハ1.7、巡航高度60,000フィート、無着陸航続距離4,250海里(約78,700km)、最大80人のスピード狂の乗客を乗せることができます。
Boom社によると、量産型航空機の初飛行は2026年に予定されているとのこと。すでにユナイテッド航空や日本航空などの航空会社からの予備発注を含め、70機の受注を獲得しています。対照的に、かのコンコルドは26機しか製造されず、就航したのはわずか14機でした。
コンコルドや最近の超音速機メーカーであるエアリオンは結局のところ失敗しましたが、Overtureは成功するのでしょうか? 飛行時間は大幅に短縮され、ニューヨーク-ロンドン間が3.5時間(現在は5.5時間)、東京-シアトル間が4.40時間(同8.30時間)となり、さらにカーボンニュートラルな運航が実現すれば、Boom社のOvertureは超音速の商業的成功の可能性を大きく広げることになるでしょう。