ラ マムーニア「La Mamounia」は王族の邸宅であった” リヤド” を改装して1923 年にオープン。以来、マラケシュを代表する伝統と格式を誇るホテルとしてその名を馳せている。コンデナスト・トラベラー2018 読者投票において世界No.1 及びアフリカNo.1 のホテルに選出された。
ラ マムーニアの名称は、君主スルタンのシディ・モハメドと妻ララ・フェチマの息子、マモウン王子「 Arsal el Mamoun」に由来。したがってホテルは王室とも関連があり、モロッコ国有鉄道「ONCF」やマラケシュ市などが親会社となっている。
広大な庭園の中央にあるパヴィリオンから望むラ マムーニアの本館建物。チャーチル元英国首相は“世界で一番美しいホテル” と絶賛した。
過去に5度の大規模改装が施された。直近の改装は2008年から3年間で行われ、モナコの「メトロポール」などを手がけた著名デザイナーのジャック・ガルシアが担当した。旧市街を囲む12 世紀の城壁内に広大な敷地内に、スイートを含む全207の客室と3軒の戸建てリヤド（中庭のあるモロッコ独特の邸宅施設）を擁する。
正面エントランス車寄せに到着すると、モロッコの伝統衣装を纏ったドアマンが笑顔で迎えてくれる。
創業時からのアラブ・アンダルシアと、ヨーロッパのアールデコ様式を融合した格式の高さに、モロッコ先住民ベルベル人の伝統様式が加味され、より現代的な“ エキゾチシズム” を演出している。
約150㎡の広さを持つシグネチャースイート「The Marqueterie Suite」。2 ベットルームと書斎、ミーティングルームを擁する。名称のMarqueterie は“ 寄せ木細工” とも訳され、木片を組み合わせたモロッコの伝統画が部屋の壁面に飾られている。
イタリア、カラーラ産の大理石を使用したバスルーム。
アラビアンムードたっぷりのゴージャスなスイミングプール。
多くのランタンが並ぶスパ施設「Spaat La Mamounia」は2,500㎡の広さを誇る。モロッコ文化とオリエントの伝統が見事に溶け合う完璧なる癒しを提供。
屋外プールの脇にある地中海料理「Le Pavilion de la Piscine」。
フランス料理「Le français」のエレガントなテラス席。
ラ マムーニアを愛したチャーチル元英国首相に由来するバー「Le Churchill」。
ホテル側からモロカンワインのテイスティングに招待された。ホテルとしては初の試みで、単にテイスティングのみならず、チーフソムリエ氏がモロカンワインの歴史を解説し、コートヤードを占有して特別な講義形式で歓待していただいた。
プロフィール
小原 康裕
YASUHIRO OBARA
ホテルジャーナリスト
慶応義塾大学法学部法律学科卒。
1974年Munich Re 入社。
2001年投資顧問会社原健設立、代表取締役CEO。
JHRCA、日本ホテルレストランコンサルタント協会常務理事。
SKAL International Tokyo、Professionnels du Tourisme 会員。
JARC、日本宿泊施設関連協会アドバイザリーボードメンバー。
www.jhrca.com/worldhotel/?cat42
https://www.facebook.com/yasuhiro.obara.16