(2021/05/11)

“マラケシュの貴婦人”と称されるラ・マムーニア(LA MAMOUNIA)は、数か月にわたる緻密なリノベーション工事を終了して、2020年10月16日にリオープンしました。マラケシュの旧市街を囲む12世紀のカスバと呼ばれる城壁内にあるラ・マムーニア。かつて、アーティスト大竹伸朗の名著『カスバの男』(1994年)にも登場するモロッコを代表するホテルです。

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Courtesy of La Manounia

創業はなんと1923年。以来97年の間、世界中のセレブに愛されてきたラ・マムーニアの魅力とヘリテージを大切に保存することが、6度目となる大々的なリノベーションの第一の目的でした。頑丈な基礎の上に建てられた当ホテルは、現在も開業当時と変わらぬ壮麗な雰囲気を湛えています。

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Courtesy of La Manounia

情熱溢れる総支配人のピエール・ジョシェム(Pierre Jochem – General Manager La Mamounia)の指揮の下、建築家とデザイナーのコンビとして有名なパトリック・ジュアン氏とサンジット・マンク氏(Patrick Jouin & Sanjit Manku - Cabinet Jouin / Manku)が今回の改装を手がけました。

ラ・マムーニアに相応しい空間として再活性化された各施設が、新たな人の流れを創り出します。

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Courtesy of La Manounia

そして、リノベーションのもうひとつの目的は、旅行に対する意識の変化や、新しい飲食体験を求める常連客のニーズに応えることでした。

そのために、飲食部門のコンセプトが大きく変化しました。新設された飲食施設が、歴史あるラ・マムーニアに、新しい風を吹き込んでいます。例えば、ホテルのギャラリーに隣接する「サロン・ド・テ・バイ・ピエール・エルメ」(Salon de thé by Pierre Hermé)は、新しい朝食会場となります。このティールームでは、アフタヌーンティーもお楽しみいただけます。世界をリードするフランスのパティシエ、ピエール・エルメ氏が作り出す贅沢な洋菓子をぜひご堪能ください。

社交場として人気の「バー・マジョレール(Le Bar Majorelle)」では、ピエール・エルメ監修のソルティメニューが提供されており、世界でここでしか食べられない”バーガーbyピエール・エルメ”も堪能できます。

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Courtesy of La Manounia

さらに、世界で最も高名なシェフのひとり、ジャン-ジョルジュ・ヴォンゲリスティン氏(Jean-Georges Vongerichten)とコラボした 2 軒のレストランがオープンします。マラケシュで最高のピザを味わえるハイエンドなトラットリア「イタリアン・レストラン(L’Italien par Jean-Georges)」と、最高級の東南アジア料理を取り揃えた「アジアン・レストラン(L’Asiatique par Jean-Georges)」は、いずれも、レストラン経営にも手腕を発揮するジャン-ジョルジュ氏が全体を指揮します。

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Courtesy of La Manounia

このほか、ラウンジとパーティー会場もアップグレードされました。なかでも、このホテルを愛したチャーチル元イギリス首相の名前に由来する「チャーチル・バー(Le Churchill)」は、わずか20席のプライベートな空間です。パリで最古のキャビアメーカーのひとつ、「キャヴィアリ」(Kaviari)から届くラ・マムーニアのための特注品«キャビア・メゾン»をご堪能ください。(Jacques Nebot – Founder  Kaviari)

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チャーチルバー Courtesy of La Manounia
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Courtesy of La Manounia

人気の「モロッカン・レストラン(Le Marocain)」のルーフトップは、トレンドの最先端を行くラウンジへと進化し、常駐の DJ が盛り上げます。Le Lounge Marocain

21席の多機能シネマ(Le Cinéma)は、新しく加わった最も楽しい施設のひとつです。映画鑑賞はもちろん、新商品の発表会やビジネスミーティングなど、多目的にご利用いただけます。

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シネマルーム Courtesy of La Manounia

「ル・パビリオン・ドゥ・ラ・ピシン(Le Pavillon de la Piscine)」も改装を終了し、エレガントなフードスタンドが新しい体験を提供します。絶品スイーツが並ぶピエール・エルメによるスイートコーナーのほか、「バー・ドゥ・ラ・ピシン(Le Bar de la Piscine)」の素晴らしいカクテルも見逃せません。

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Courtesy of La Manounia

「イタリアン・レストラン」のテラスに面し、ホテルの地下に位置する「エノテーク」(L’Œnothèque)は、ユニークなコンセプトでゲストを魅了するスペースです。12名用のテーブルの周りを2000本の特別なワインが取り囲み、秘密の隠れ家のような雰囲気を演出します。ご滞在中に体験すべき、とっておきのスポットです。

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エノテーク Courtesy of La Manounia

ゲームルーム(La Salle de Jeux)には、ビリヤード、ピンボールなどのゲーム類が揃い、軽食と飲み物でリラックスできます。

細部まで繊細なこだわりが詰まった改装後のラ・マムーニアは、“マラケシュの貴婦人”の魂はそのままに、さらにアップグレードされた感動的な体験を約束してくれることでしょう。

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最上級のウェルネス Courtesy of La Manounia
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最上級のウェルネス Courtesy of La Manounia
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最上級のウェルネス Courtesy of La Manounia
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最上級のウェルネス Courtesy of La Manounia

「マラケシュのため、モロッコのため、ラ・マムーニアの扉を開きたい。少しでも旅行ができる人たちを歓迎し、街中のタクシーを動かし、家族を養うクチ(観光馬車)の持ち主を救い、世界遺産でもあるメディナ(旧市街)のお店に潤いをもたらしたい」

GMのピエール・ジョシェムの言葉です。モロッコを代表するホテルとして自国の文化と経済を救うという社会的役割を踏まえた判断があったのです。ラ・マムーニアは外資が介在せず、自国の複数企業、メインバンク、マラケシュ市など国内の資本で経営されています。

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Courtesy of La Manounia
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Courtesy of La Manounia
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Courtesy of La Manounia
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Courtesy of La Manounia
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Courtesy of La Manounia
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Courtesy of La Manounia
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Courtesy of La Manounia
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Courtesy of La Manounia
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Courtesy of La Manounia
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Courtesy of La Manounia
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Courtesy of La Manounia
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Courtesy of La Manounia
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Courtesy of La Manounia

ちなみに、モロッコはPCRテストの陰性証明とホテルコンファメーションがあれば、入国後の隔離がナシで行ける数少ない国となっており、この状況下モロッコを選ぶトラベラーも少なくないようです。

 

ラ・マムーニアについて

18世紀にシディ・モハメド・ベン・アブダラ王が、息子たちの婚姻のお祝いとして邸宅と共に贈った複数の庭園のうち、約3万㎡もの広さを誇る最も有名な庭園「アルサット・アル・マムーン」が名前の由来。1923年、その庭園に、ふたりのモロッコ人建築家、アンリ・プロストとアントワーヌ・マルキジオの手によるわずか50室の格調あるホテルが誕生します。

その後、5度のリノベーションによって210室まで拡張され、「ラ・マムーニアは世界でもっとも愛すべき場所」という言葉を遺した英国首相のウィンストン・チャーチル、この地にクリエイティビティを触発されマラケシュを終の住処としたイヴ・サンローランをはじめ、数々のレジェンドが定宿として滞在しました。各国のロイヤルファミリーやセレブリティとの結び付きも深く、アルフレッド・ヒッチコックは『知りすぎていた男』(1955年)をここで撮影、ローリング・ストーンズやエルトン・ジョンなどなど、ラ・マムーニアはマラケシュの一大モニュメントとして堂々たる歴史を刻んできました。

敷地の広さは、17エーカー(約69,100㎡・7ヘクタール)。

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Courtesy of La Manounia

改装工事は、これまで6回。1946年(100室に増築)、1950年、1953年、1986年、2006年(3年かけた大々的なリノベーションで、リオープンは2009年の9月29日。この時点で210室に。建築デザインは ジャック・ガルシア。)、そして2020年。 約半年ホテルをクローズし、フレンチとイタリアンのレストランをジャン・ジョルジュによる新しいイタリアン(「L’ITALIAN」) とアジアン(「L’ASIATIQUE」)に新装。地下ワインセラー、ピエール・エルメのティーサロン、プールサイドの3棟のカバナも増設されました。チャーチルバー(「Le Churchill」) を大変身させ(サイズを大幅に縮小。元のチャーチルバーのスペース内に新たにシネマルームを増設)、パリ最古のキャビアメゾン(Kaviari)をパートナーとするキャビア&シャンパンバーとしての顔も備えます。

現在、従業員数は600人。うち、ガーディナーは70人。正面玄関入口の壁に、リノベーションの年が刻まれています。

 

□LA MAMOUNIA

住所:40 040 Marrakech Maroc

電話:+212 5243-88600

部屋数:135室+スイート71室+リヤド3室

Classic Twin Room(28~40㎡)1泊約6万3千円~

Hivernage Suite(85㎡)1泊約10万円~

Koutoubia Suite(109㎡/ラウンジ2室 ベッドルーム1室、バスルーム2室)1泊約47万円~

https://www.mamounia.com/en/

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