かつてゴンドワナとして知られる大陸の一部であったマダガスカルは、約1億6千万年前に世界から切り離されてしまいました。1960年代初頭にテレビシリーズ『Zoo Quest』で英国のデビッド・アッテンボローが初めてここに来たとき、彼は「世界から消えてしまった、古くて時代遅れの生命体が生き残っている場所」とマダガスカルを評しました。約100種のキツネザル、世界最古の霊長類の祖先が住み、その大部分の植物、爬虫類、両生類がこの国に固有の種という、まさに現在の社会から隔離されたエリアといってもいいでしょう。
そんな太古の大自然がいまだ残るマダガスカルに、素朴でありながら最高の贅沢を満喫できるリゾートが誕生しました。それは本島からへリコプターで30分、ミアヴァナという小島にあるゴージャスリゾート、Time+Tide Miavanaです。
Time+Tideはエココンシャスでゴージャスなサファリロッジを経営する野心的なコンソーシアムです。そこの代表を務めるティエリー・ダレスは、神話の島マダガスカルに魅了されました。マダガスカルの北島、５つあるアンカオ諸島の中で一番大きな島がミアヴァナです。
彼は最初、マダガスカルの海藻養殖会社に投資しましたが、事業はうまくいきませんでした。ダレスは次なる手として、自然保護を活用して、モーリシャスから700マイル離れた1,000年前の自然が残るこの特別な場所に、観光客を引き込む可能性に賭けることにしました。それが初の5つ星リゾートの誕生に結びついたのです。
島の名前「ミアヴァナ」は、地元の方言で「一緒になる」というような意味です。 2017年5月に、ノージイ・アンカオ島の弧を描くベージュの砂地に沿って14のレトロなスタイルの豪華なヴィラがオープンしました。 それは野心的なホスピタリティプロジェクトでした。
ダレスは、英国のウィリアム王子が有名な新婚旅行をした豪華なセイシェルの高級リゾートであるノース・アイランドをデザインした建築家を起用しました。実は、彼はかつてそこのオーナーでした。彼はノース・アイランドを2010年に売却、自然保護を目指して次の夢のこの島に託したのです。建築家であるシルビオ・レッチとレスリー・カーステンスが経営する南アフリカに本拠を置く会社は、ケニアとザンビアの熱帯の楽園を作り上げたことで知られています。ダレスとともに、彼らはミアヴァナの砂浜から豪華でエココンシャスなラグジュアリーリゾートを造り上げました。
ダレスは言います。「15年前のセイシェルのように、私は美しいが破損した島を管理し、それに注意を払う機会がありました。私はそれを今回もしなければならないと思った」と。
洗練された14のコテージはラグジュアリーの象徴です。地元の木々のモザイク状の樹皮に似せてエッチングされた手彫りの石で造られています。１ベッドルームから３ベッドルームまであり、一番小さいヴィラでも450㎡という広さで、海を見下ろすプライベートプール、ラウンジ、キチネット、書斎も備わり、もちろんバトラーサービスが手厚いお世話をしてくれます。自転車か電動バギーで島を探索するのも楽しいものです。
天井から降りる蚊帳のあるプラットフォームベッド、バスルームは、高い壁に囲まれた広々とした屋外シャワーエリアに面して設置されています。ターコイズブルーの海とヤシの木が並ぶビーチが周囲を囲んでいます。
ミアヴァナの一日は、オープンエアのダイニングルームで始まります。そこでは、朝食は主に地元のスタッフによって提供されます。
静かなラグーンでカイトサーフィンをしたり、プライベートデッキでプライベートマッサージを受けたり、優雅な一日が始まります。ダイビングツアーは、自然のままのサンゴ礁の谷に沿って、シノノメサカタザメやザトウクジラと遭遇する気ままな時間をどうぞ。
島までの道のりはそれは長いものです。ヨハネスブルグへの長距離フライト、アンダナナリボの首都からマダガスカル北部に行くのに半日、そしてヘリコプターチャーターという信じられない長旅となります。しかし、ヘリを降りて、ココナッツジュースで迎えてくれるプライベートバトラーに迎えられると、すぐに贅沢な時間の始まりを感じるはずです。
リゾートが所有する２機のプライベートヘリコプターはここでは欠かせない移動手段です。空港間のゲスト送迎はもとより、空から島を探索するのも一興です。ダレスは、ミアヴァナを“マザーシップ”と呼び、ここからマダガスカルの冒険に出発することができると考えています。
ぶどうの木に囲まれたジャングルのサファリは、口ひげを生やし黄金の冠をかぶったシファカや夜行性キツネザルを見つける楽しい時間を提供してくれます。
Miavanaでは、オールインクルーシブで、Time+Tide財団に直接行く$100の自然保護税を含んでいます。ダレスはこれらの資金を、島の自然保護のために使用したいと考えています。
地球規模でバカンスを楽しむ素晴らしく贅沢なリゾートです。訪れるのには時間がかかりますが、それ以上の豊かな体験をさせてくれる超ハイエンドリゾートです。
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（For your info.)
ミアヴァナには、Nosy Beからヘリで１時間、Deigo Suerezからは30分です。
ビーチフロントのメインエリアは、ピアッツァあるいはヴィレッジと呼ばれます。アイボリーとライトブラウンを基調にしたニュートラルな色調で、ミニマリストなエレガンスでまとめられています。水、砂、風が絶妙にミックスしたデザインです。
ダイニングレストランはひとつですが、ほとんどの食事は天気が悪くない限りはアルフレスコでいただきます。ワインセラーには素晴らしいヴィンテージワインが保管されています。料理、ワイン、バーでの飲み物などすべてインクルーシブとなっています。これには島でのアクティビティ、バトラーサービスも含まれています。
リゾートオープンまでには４年かかりました。70年以上の歴史を持つTime&Tideはザンビアとマダガスカルにリゾートを経営しています。イギリス人Norman Carrは創設者のひとりです。カーはザンビアでレンジャーとして活動し、自然保護に尽くしました。彼は誰もが認めるウオーキングサファリの始祖なのです。
ヴィラは開放的でフルハイトのスライディンググラスドアからインド洋を見渡すことができます。デザインはミニマルモダンで、ベッドルームにはローカルな手染めのテキスタイルを使ったカーテンが印象的です。吹き抜けになった尖塔形のシャワーもユニークです。すべての部屋には充分な広さの書斎も用意されています。
ヴィラはすべて島の西側に建っているので最高の夕陽を堪能できます。
Time+Tide Miavana
Nosy Ankao Private Island Nosy Be, Madagascar
電話：+44 845 450 1535
africatravel.com
参考：通年ひとり約￥330,000（US$3,000、税別）