(2021/04/14)
ポルトガルの歴史あるドウロ渓谷は、川沿いのブドウ園とそこから生まれるワインで世界的に知られています。それを地元の料理と組み合わせると、国内でも最高の食通エリアのひとつになります。プレジデンシャル・トレインは、これらのポルトガルのハイライトを可能な限り最も豪華でおいしい方法で組み合わせて提供しています。それはゲストにとってテーラーメイドで真のユニークな体験を約束します。
ポルトからベスビオまでの往復旅行、最高の列車の旅です。
キュレーターであり、先見の明があり、起業家でもあるゴンサロ・カステル・ブランコは、リスボンの国立鉄道博物館を見学しているとき、プレジデンシャル・トレインの美しさとそれが表す時間の長さに魅了されました。それは何十年もの間、博物館に眠っていたのですが、ゴンサロはこれが残念でなりませんでした。
この壮大な列車をもう一度走らせたいと苦闘していたとき、彼の娘がそれをレストランとして走らせたらどうかと提案してきたのです。この考えは最初は軽くあしらわれましたが、 2年後、主要なパートナーに彼らのビジョンを納得させるに足るいくつかの会議を経て、プレジデンシャル・トレインは最初の旅行に出発することになったのでした。
この列車は、ポルトガルの王と大統領を最高に贅沢な方法で輸送する手段として、1890年に運行を開始しました。1910年に君主制が廃止されたあと、列車は1970年の独裁者アントニオ・デ・オリベイラ・サラザールの葬式のときまで、ポルトガルの大統領と著名なゲストたち(数例を挙げると、教皇ポール6世とエリザベス2世女王など)にサービスを提供し続けました。
そうした歴史を持つ豪華列車は、いま、ひとりの男の大志と彼の娘の天才的なアイデアによって蘇ったのです。
このプレジデンシャル・トレインの旅は、世界で最も美しい駅のひとつである賑やかなサンベント駅から始まります。この駅は、プレジデンシャル・トレインが出発するのには、その歴史を考えるとまさに最適な場所といえるでしょう。
ポルトからの9時間のグルメ日帰り旅行を牽引するこの豪華なヴィンテージ列車の内部は、家具などを含めすべて1890年と同じデコレーションになっています。乗客は最大50人に限定されており、ポルトの100年の歴史を持つサンベント駅から乗車、ドウロ川に沿ってキンタとベスビオまでの間、125マイルの距離を走ります。
プレジデンシャル・トレインには、エアコン、Wi-Fi、電源コンセントの類いはありません。
窓は開けにくく、トイレは紐を引いて流します。これらは、プレジデンシャル・トレインの復旧作業がまさにそうした過去の栄光を取り戻すことにかかっていたためなのです。列車のなかに入ると、本当に時間を遡るようなフィーリング、それはまことにクールな瞬間です。
ポルトの象徴的なドンルイス1世橋を過ぎたあたりで、エレガントなミントグリーンの壁に包まれたキャビンを出て、ダイニングカーとピアノバーに向かいます。
まずは、海藻タピオカとオイスターマヨネーズを組み合わせた今日の最初の白ワインに合わせたコースから。
歴史的なドウロ渓谷を通るゴージャスな列車には、それ相応のたくさんのワインが必要です。お目当ての料理が出てくるまで、給仕によってワインはシームレスに注ぎ足されていきます。そして、そのあとは、信じられないほどのごちそうと、それをすべて洗い流すため素晴らしいワインが続きました。
プレジデンシャル・トレインは毎年、春と秋、ふたつの時期にサービスを提供しています。 そのいずれにも厳選されたトップシェフが、乗客のクラスと質の高い列車に合致するメニューを作ることを要求されます。
例えば、春の運航に選ばれたのは、国内で最も人気のあるシェフのひとりであるエンリケ・サ・ペソア(HenriqueSáPessoa)。彼のリスボンのレストラン『アラマ』は、わずか1年でミシュランの星を獲得しています。目の前の素晴らしい料理だけでなく、通り過ぎる景色まで美味しく味わえること間違いなしです。
プレジデンシャル・トレインの終点は、美しいワイナリーにぶどう畑が広がるキンタ・ド・ベスビオです。そこでは、1800年代を思い起させるワイナリーのとてもカジュアルながら有益なツアーを楽しむことになります。
ブドウ畑とセラーのツアーに加えて、ゲストは葉巻やたくさんのワインをテイスティングしながら、歴史的建造物を自由に散策できます。
ミシュランの星が証明する秀逸なる食事、底なしのように思えるヴィンテージワイン、あなたはきっと支払ったお金に見合う価値を手に入れるはずです。プレジデンシャル・トレインは、真の食通のための“バケットリスト”アイテムなのです。
帰り道は、少しぐらい列車が遅れても大丈夫。ワインを楽しむ時間が延びるだけですから。非常に有名な地元のミュージシャンたちが演奏する賑やかな音楽のなかで、ゲストたちは至福の時間をかみしめます。プレジデンシャル・トレインに乗った瞬間から始まる、食べ物、ワイン、風景、歴史、そして音楽の饗宴、それは本当にユニークなポルトガルの経験であり、王、女王、独裁者、教皇たちが経験してきた時間を享有するまことに喜ばしい1日なのです。
ポルトとドウロ渓谷のさらなる探索を楽しめる、より長い3日間のオプションも人気です。プライベートドライバー、ポルトのトップレストランでの食事、インターコンチネンタルポルト-パラシオダスカルドサスとシックスセンシズ・ドウロバレーでの宿泊が含まれます。(おひとり€4,000/12歳以上)
日帰り旅行の予定(おひとり€750/12歳以上)
11:00 | Check-in at the São Bento station and train boarding
11:45 | Departure
12:30| Multi-course gourmet lunch & wine pairing
15:00| Arrival at Quinta do Vesuvio & Port wine tasting
17:30| Departure from the Vesuvio train station
18:00| On-board entertainment in the tea room and bar, with coffee and spirits.
21:30| Arrival at the São Bento station
□お問い合わせ