ロンドンのパディントン駅から電車でおよそ1時間、田園風景の広がるオックスフォード駅に着きます。そこから車で30分、グレート・ミルトンというところに、有名なオーベルジュ「Belmond Le Manoir Aux Quat’Saisons(ベルモンド・ル・マノワール・オ・キャトル・セゾン)」があります。フランス人シェフ、レイモン・ブランが、17世紀に建てられたマナーハウスを買い取り1984年にオープンしたホテル兼レストランで、1985年にミシュラン2つ星を獲得、以来現在まで星を維持し続けています。レイモン・ブランは英国ではモテモテの人気シェフで、彼の店は予約がなかなか取れない店として有名です。ここは美食を満喫しながら、マナーハウスでの滞在をのんびりと過ごせる英国有数のオーベルジュなのです。

駅から長閑な田舎道を走っていくと、立派な門構えの英国らしいマナーハウスが見えてきます。エントランスを入ると、奥にレストランを擁するメイン棟があります。メイン棟の奥には紳士淑女のゲストたちが寛ぐパブリックスペースがあり、ここで英国紅茶などが出され、窓外に広がる自慢の広大な菜園を抱える庭園を眺めることができます。シェフこだわりの自家栽培した野菜たちは、ここのレストランで秀逸なフレンチの素材としてゲストたちに感動を与えているのです。


料理はモダンフレンチで、オーガニック重視のシェフによる、新鮮で極上の自家菜園食材をふんだんに使った創作料理です。日本文化に心酔しているせいか、アミューズは酢の物を彷彿させる。約1000種類もあるワインとのマリアージュも愉しみのひとつ。生涯忘れられない美食のひとときとなることでしょう。

客室は全部で32室。22㎡のデラックスルームから75㎡のガーデンワンベッドルームスイートまで、7タイプの部屋が用意されています。各部屋はエレガントからロマンチックまで、それぞれ異なる趣きでデザインされており、その多くがレイモン・ブラン自身の設計で造られています。
料理とともに特筆すべきは、やはりバックヤードに控える8000㎡はあるという広大な庭園でしょう。菜園ではハーブ類だけで70種類以上、野菜は90種類以上栽培され、ここで供される料理に必要な3分の1以上の野菜を自家菜園でまかなっています。手入れの行き届いた庭園には、日本びいきのシェフらしく日本庭園やほかに果樹園も造られています。ここでは、料理教室やガーデニング教室も開催されています。






料理だけでなく、庭園、室内デザイン、インテリア、そしてスタッフまで、すべてをレイモン・ブランがオーガナイズするという洗練されたこのオーベルジュ、完璧な英国風美食のバカンスが活計のときを美しく演出してくれることでしょう。

Belmond Le Manoir aux Quat'Saisons
Church Road, Great Milton, Oxford, OX44 7PD, UK
電話:+44・1844・278・881
問合せ:manoir.mqs@belmond.com
www.manoir.com
参考:3月のDeluxe Room / 22㎡ 1泊料金約¥84,000より(朝食、税込)
同上 Garden One Bedroom Suite / 75㎡ 1泊料金約¥240,000より(朝食、税込)