コロナウィルスのおかげで、旅行業界、ことにクルージング業界は大変な状態ですが、よりエクスクルーシヴなヨットのチャーターはこれまでより魅力的に思えてくるかもしれません。ふつうのバカンスに飽きた方にも、チャーターヨットの旅をお薦めいたします。

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Courtesy of Yachtico

   さて、ヨットチャーターはいくらかかるのでしょう。チャーター料金は家の頭金になるほどの額にはなりますね。しかし、チャーターヨットで4人家族のクルーズと考えれば、豪華クルーズ船での1週間よりも安くなる場合もあるかもしれません。 

   まず、ここではヨットと表現していますが、日本で考えるヨットはセーリングヨットのことでしょうか。しかし、欧米ではセーリングヨットもモータークルーザーもすべてヨットという呼び方をします。

   80年代には、100フィート以上の船は、最高級のスーパーヨットと見なされていましたが、今日、そのサイズのヨットは“小さい”部類に入ると考えられています。

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Courtesy of Yachtico

 ヨットとは、乗客がかなりの時間を快適に過ごせる大きさのボートを意味します。もちろん、美学の要素も重要です。

   ヨットは33フィートから始まると言う人もいますが、いやいやそれじゃ小さすぎるという人もいます。現在では、一般的には、ヨットは24メートルまたは78フィートより大きいものといったところでしょうか。

   ヨットの定義はあいまいなものですが、さらに付け加えれば、スーパーヨットは120フィート以上、メガヨットは200フィート以上あり、ギガヨットは400フィート以上という具合です。

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Courtesy of Azimut

 さて、単にボートレンタルという場合、小型の船舶を短時間、つまり午後または1日で借りることを指します。あなたは船長であり、乗組員はおらず、すべての物資を自運ぶ責任があります。

   一方、ヨットをチャーターするという場合には、より大きなボートをより長い時間所有する必要があります。検討すべきチャーターには3つのタイプがあり、価格に大きく影響します。

1)ベアボート(Bareboat):ボートのレンタルと同様に、ボートのみを借ります。あなたは、乗組員を雇うか、自分でライセンスを持っている場合は、自分がキャプテンを務めます。燃料、食料や他のすべての費用を支払います。

2)キャビン(Cabin):ボート全体ではなく、部屋のみをチャーターします。これは、少人数グループツアーのヨット版であり、ヨット全体をチャーターするための資金や旅行の同伴者が不足している人に最適です。

3)クルード(Crewed):これはフルサービスのオプションです。贅沢なプライベートの旅には究極の選択となるでしょう。


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Courtesy of Azimut

  チャーターコストの最も重要な決定要因のひとつは、ヨット本体、特にそのサイズ、デザイン、そして船齢です。キャビンの数とゲストの収容人数、ヨットの評判が、ヨットのチャーターの価格に最も影響を与えています。

   ヨットのタイプもコストに影響を与える可能性があります。スポーツフィッシング、セーリング、モーター、オープン(高性能)ヨット、遠征ヨット、マルチハルカタマラン、ガレットヨット(モーターハイブリッド)、クラシックヨット(1920年代から1970年代に建造されたヨット)などがあります。モーターヨットは、これまでで最も人気のあるチャーターヨットのタイプですが、少し高価になる傾向があります。

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Courtesy of Azimut

   ボートのサイズは乗組員の人数を決定します。乗組員のサイズは、キャプテンに加えて、オフィサー、エンジニア、電気技師、デッキ要員、スチュワード、シェフ、ハウスキーパースタッフまで多岐にわたります。ハイエンドの顧客の間で、これら乗組員の評判はその料金にも大きく影響します。

   スタッフを除く乗客数はそれほど変わりません。小さいヨットは6人しか運ぶことができませんが、国際海事機関によって定められたSOLAS条約(Sea of Life at Sea)により、多くのスーパーヨットでさえ12人の乗客までと制限されています。

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Courtesy of Azimut

   さらに、ほとんどのチャーターヨットは個人が所有しているため、価格設定にさらにばらつきが生じます。

ヨットのチャーターの平均は約1週間で、多くの会社では最低5日間からがふつうです。

   国際的な予約プラットフォームであるYachtico(https://www.yachtico.com/)では、地中海、カリブ海、タイなど世界各所に1週間で5,000ドルを下回るヨットチャーターを提供しています。

   キャビンチャーターは1人あたりの料金で表示されます。英領バージン諸島、モーリシャス、バリなどで1週間ひとり1,200ドルのキャビンチャーターを利用できます。

   プライベートクルードヨットチャーターの場合、料金は一般的に約10,000ドルからと考えられていますが、より安い料金で見つけることもできます。3つのキャビンがあるカタマラン船は、7月のセントルシア周辺の7泊の旅行にチャーターとスキッパーを含めて、約7,000ドルでチャーターできることもあります  。 

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   豪華なスーパーヨットの場合、週に150,000ドルを支払うのは珍しいことではありません。2018年7月にビヨンセとジェイZが利用したジャクソンビルジャガーズのオーナーであるシャヒド・カーンが所有する312フィートのメガヨット「キスメット」など、世界で最大かつ最も強烈なヨットは、7泊の滞在で130万ドルを超える料金となりました。

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Courtesy of Yachtico

    チャーター料金にはふたつのカテゴリーがあります。オールインクルーシヴまたは個別料金のふたつです。

   すべて込みのチャーターには定額料金があり、通常は食べ物、飲み物、燃料、ダイビングや釣り用具などのエンターテイメントが含まれます。

   費用を箇条書きにしたチャーターは、ボートと乗組員の基本料金を請求し、その後、事前準備手当またはAPA(Advance Provisioning Allowance)を介して他のすべての料金を支払います。この金額は旅行前に支払われ、通常はヨットの料金の約30%です。

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Courtesy of Yachtico

追加費用について

   ドッキング料金(カプリやサルデーニャのような場所では1泊あたり数百ドルから数千ドルになる場合があります)、保険および税金(バハマ4%からスペイン21%まで)。大型ヨットでは1時間あたり1,000ドルを超える燃料費も考慮すべき点です。

   また乗組員へのチップも含まれていません。チャーター目的地の基準に応じて、基本料金の15%から20%の範囲で変動します。地中海のチップはわりと小さいですが、米国とカリブ海のチップは割高傾向にあります。

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